ダメジン

「ダメジン=ダメ人」という事なのですが、この映画、常識的に本当にダメな人ばかり出てきます。

いい年をして浮浪者のような生活をする三人組、リョウスケ(佐藤隆太)、カホル(温水洋一)、ヒラジ(緋田康人)。トルエンを吸うのをやめられない店員チエミ(市川実日子)。潰れそうな町工場の社長 沼さん(岩松了)と社員のタイアン(片桐はいり)、カズエ(ふせえり)。そして、お人好しなヤクザのササキ(篠井英介)などなど・・・。

ストーリーは、ダメジン3人組のリョウスケ、ヒラジ、カホルは、ある日、猫じじい(笹野高史)から「インドでは一生ブラブラしてても何とかなる」と聞かされ、インドに何とか行ってみたいと思う。
また、リョウスケの幼馴染のチエミは、洋服屋の店員。お客(吉岡秀隆)から頼まれた靴を倉庫に取りに行く途中、3年ぶりに恋人のササキと再会して、そのまま同棲する事になってしまう。

そして、リョウスケたちは、ササキに誘われて何故か鍾乳洞に行くわけなんだけれど、ササキとチエミが喧嘩をしてしまいササキは一人で車で帰ってしまう。リョウスケたちは、野宿したりして歩いて帰る途中、宇宙人からインドに行くようにお告げを受けて、本気でインドに行こうと旅費をためることにする。
ある日、UFOから出てきた宇宙人のペットを捕まえて、見世物小屋を開き、お金儲けを始めるのであったが・・・。

こんなような、もうとんでもなく、くだらないストーリーを丁寧に作りこんだ作品です。

だけど、映画を見ているうちに不思議な安堵感に包まれます。ばかばかしい話題で楽しんだり、何も考えない行動など、そんな「ダメジン」たちに親しみを持ってしまうのは何故だろうと、考えさせられます。

僕たちが考える「常識的にダメな人」って、本当にダメなのかな?とも思ってしまう。(まあ、確かにダメなんだけど)でも、会社や世間の付き合いより、もっと素直に生きているように見えるし、何よりも本人たちが楽しそうだ。

きっと三木作品の「ゆるさ」が、とても心地よく感じさせるのは、今の時代が忘れてしまった「人間らしさ」を描いているからだと思うのは、考えすぎでしょうか。

世の中も色んなものを「数値化」したり、記号化して「モノ」として、説明する機会とか多くなってきてます。ややもすると、人間の事も数値化したりして。でも、本来そういうもんじゃないんだよなぁーと、思いつつ、バカバカしさの中に人間らしい開放感を垣間見てしまいました。

ちなみに、この作品は、2002年に撮られた三木監督のデビュー作なんだけど、色んな理由があって4年の月日を経て日の目を見ることになったそうです。

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