吉田秋生の「吉祥天女」が原作。20年近く前の作品で、当時マンガが子どもの世界のものだった頃に少女誌「別冊少女コミック」連載されたこの作品に衝撃を受けた人も多いと思います。
物語は、金沢の街が舞台。旧家 叶家は、羽衣天女の末裔と言われる血筋で、広大な土地を持っていたが、開発を進める遠野家に財産を狙われていた。
その陰謀渦巻く街に美しい少女 小夜子(鈴木杏)が転校してくる。幼い頃、あずけられていた小夜子は、叶家の直系で彼女が戻ってくることにより、遠野家は、跡取り息子 遠野 暁(深水元基)と結び付けようと策略する。
しかし、才色兼備を備えた小夜子に男たちは翻弄され、周りに様々な異変が起こり始める・・・。
女性の美しさ、恐ろしさを日本の様式美で表現した作品です。
この物語は、視線というものが、すごく意識されています。ミステリーですから。
小夜子に対して、クラスメート 麻井由似子(本仮屋ユイカ)は、憧れと純粋な友情で彼女に接する。遠野家の遠野涼(勝地涼)は、その違和感と異変に気付き、彼女に惹かれながらも、その悲劇を止めようとする。
また、美術品の研究から謎を探る美大生の由似子の姉 鷹子(市川実日子)・・・。それぞれが、美しさと謎に包まれた小夜子の謎の真相に近づいていくのであるが、気付いた時には、すべてが終わっていた・・・。
出演者は、演技派で固められており、真っ直ぐな純粋なクラスメート 由似子役にNHK朝の連続テレビ小説『ファイト 』で主役を務めた本仮屋ユイカ。そして、物語でポイントとなる涼役に『亡国のイージス』で日本アカデミー賞新人賞を受賞した勝地涼をキャスティングするなど、すごく良い感じにはまっています。
また、才色兼備、家柄、財産を備えた小夜子が、いわゆる普通の高校生 「由似子のように生まれたかった」と言わせる部分など、女性の幸せとは、何か?と、ちょっと考えさせられる映画でもあります。




