宇宙の法則

映画の舞台は、織物の町 愛知県一宮市。主人公は、故・古尾谷雅人が熱演する。
故郷、一宮を捨て、東京で一流ファッションデザイナーとなった良明(古尾谷雅人)は、父の死をきっかけに地元に戻り、家業を継ぎ、機織業を復活させようと奔走する。。

この映画、何故「宇宙の法則」なのかな?とずっと映画を見ながら考えていました。
主人公は、東京では、その道の人なら誰でも知っているような一流のデザイナーという設定。
しかし、愛知県の片隅の田舎町では、そのまともなやり方では通用せず、彼は、何とか自分を変えて、懸命に家業の復活を成し遂げようとするが、なかなか上手く行かない。。

パンフレットには、何と「80年代の小津映画」とまでうたわれている!
彼は、水の合わない場所で、懸命に空回りしながら、また違和感を感じながら走り続けるのが、自然の成り行きなのだろうか?それが、宇宙の法則なのであろうか?

でも、考えるとそうなのかもしれない。。。
運命の歯車というか、自分らしくない判断や環境に身をおくと、段々と自分が苦しくなり、彼が、故郷に置かれた立場に飲み込まれてしまうのは、自然といえば、自然の摂理で、それが宇宙の法則とも解釈できるのかもしれない。

この映画が出来た経緯は、一宮に住むある人が、何の手立ても無く「一宮を舞台にした映画を作りたい」という思いを、ほとんど縁のなかった井筒監督に脚本(脚本と呼べるかどうかわかりませんが)を持ち込み、その意気込みに井筒監督が応え製作されたものと言うことです。

映画の主人公が住む実家は、その中心者の家で、衣装も地元の人達のものを使っているとのこと。工場も友人の工場をかりて撮影し、機械を全部売り払ってしまったシーンでは、織機を搬出し、工場を休業してまで撮影したというエピソードがあるとのことです。

しかし、バブル期に作られた映画のようで、主人公の乗るホンダシティが田畑の中を走る姿は眩しいかった。

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