遠雷

立松和平原作、根岸吉太郎監督作品。
20代前半のデビュー当時の石田えりが惜しみもなくの肉感的な裸体で体当たりの演技をする。トマト畑で若い世代のしたくてたまらなくて、してしまう濡れ場は見応えありでしょう。(笑)

都市化される宇都宮でトマト栽培にこだわる農家の次男、和田満夫(永島敏行)。近くで水田を営む友人中森広次(ジョニー大倉)と昼間ランチを行っているスナックへ昼食にたまたま行く。そのスナックは最近、できた団地の主婦二人でやっているという。

満夫は、その店の一人カエデ(横山リエ)と関係を持ってしまう。しかし、友人中森は、カエデに本気で恋をしており嫉妬のため破滅的に堕ちていく・・・。
変わっていく街の中で、歪みに巻き込まれながらも生きていく、この時代の青春群像。

この作品を見て、ジョニー大倉、彼ほど情けない男を演じきれる俳優はいないと思う。
子供の頃、ジョニー大倉が俳優として、どこが良いのかわからなかったが大人になって彼ほど人間の弱さを演じられる俳優は他に見あたらない。

破滅的な行為に走ってしまった友人中森の満夫への長い告白シーンから、主人公カップルが『私の青い鳥』を歌うまでのクライマックスは圧巻です。

遠雷は、夏の終わりになるもので、若い夏のエネルギーが終わる様を比喩している。

1980年代。多かれ少なかれ地方の若者は変わっていく街にある者は戸惑いある者は感化されていったのであろう。

この映画、都会でサラリーマンをしている長男役として森本レオが出演していますが、その妻役に故古尾谷雅人の奥様、鹿沼えりも出演しています。

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