雨鱒の川 ファースト・ラブ

「いま、会いにゆきます」など、純愛ものが好きな人は、好きかもしれない・・。というような映画ですね。女性の側からは、「こうあって欲しい」と思うのかもしれませんが、ちょっと・・あまりにもファンタジーチックで、出来過ぎじゃないかと、僕自身は思うなぁ。川上健一の「雨鱒の川」が原作の純愛ラブストーリー。

「雨鱒は、故郷の川を上り伴侶を迎えに来る」という伝説になぞらえて、北海道の田舎町の青年と少女の純愛を描いた作品。やはり、純愛ということで、お決まりのその二人を阻む「障害」があります。

それは、ヒロイン小百合(綾瀬 はるか)が言葉が話せないこと、また彼女が酒蔵の一人娘であり、その家業を継げる婿をとらなければならないこと。さらに、愛してしまった相手 心平(玉木 宏)に絵の才能があり、事業経営には、向いていない・・・などなど、それらの壁を乗り越えて・・という純愛物語です。

北海道の田舎町。言葉を話すことのできない小百合(志田未来:子役)は、幼馴染の心平(須賀健太:子役)と話すことだけは、不思議とできるのであった。心平は、言葉を発せない小百合が、何を言いたいのかがわかるのだ。

心平には父親がいなく農業を営む母 沙月(中谷美紀)と二人暮らし。亡くなった父は、小百合の父親 志郎(阿部寛)を助けようとして山で遭難してしまったのだった。
志郎は、心平の家族にできることは何でもしたいと思っている。また、母は義兄から再婚を勧められるが気乗りしないのだった。厳しい北海道で、農業を営む母は、一人で心平を育てている。

そんな北海道の大自然の中で、伸び伸びと育つ心平。

ある日、心平はパリの児童絵画展で特賞を受賞してしまう。それは、天才的な絵の才能を持っている心平の作品を小学校の教師が国際コンクールに応募したものだった。志郎は、村の人たちを集めてパーティを開いて祝う。
しかしそのパーティの夜、母 沙月は心臓麻痺で亡くなってしまう。

大人になった心平は、志郎の酒蔵で働くのであったが、絵のことが忘れられない。そんな、心平を志郎は、東京へ送り出す。
それは、心平の将来のことを思って・・とともに、酒蔵経営の跡継ぎには到底なれない心平を小百合から引き離すためでもあった。

画廊に着くと社長から早速、ベイエリアのレストランの壁画を頼まれる。偶然にも、そこの画廊の担当は、小学生の幼馴染の歩(井上美香)だった。歩は小学生を卒業したとき、東京へ引っ越してしまったのだった。

「雨鱒は大人になったら彼女を迎えに来る」。その伝説を信じて、小百合は、ずっと心平を待ち続ける。

しかし、心平からの連絡もなく、月日は経っていった。そして、小百合に酒蔵に勤める英蔵(松岡俊介)がプロポーズする。彼の話によると、自分との結婚のため心平が身を引いたという。

そんな事は、信じられないと雨鱒の川をじっと見つめる、小百合。しかし、小百合は、その気にならないのに着々と縁談の話しが進んでいってしまう。

一方、心平は、初めての仕事がなかなか進まず苦しんでいた。

挙式の日取りも決まり、自分の意思と違う状況になってしまう・・・いたたまれなくなった、小百合は、公衆電話から東京の心平に電話をする。声にならなくても心平には、気持ちが伝わる。

心平は、小百合の祖母 松子(星由里子)からも手紙を受けており、小百合の電話から、幼いころ二人で見た雨鱒の夫婦の夢を見る。そして、雨鱒を見ながら二人で見ながら大人になったら結婚したいと告げたことを。

意を決して、筆を進める心平。それは、雨鱒の夫婦を描いた作品だった。描き終えた心平は、故郷へ戻る。しかし、すでにその日は、結婚式の前夜だった・・・。

純愛ラブロマンスなのですが、個人的には、心平が東京に行き画廊の担当が幼馴染 歩で迫られたりして、彼女は、創作中、体調を崩してしまった心平に付きっ切りで看病したり、制作中の心平に突然キスをしたりするシーンがあります。
こういった部分で心平の心が揺らいだりしてしまったら、その葛藤がリアリティがあって面白そうなのになぁ。と思うのですが、女性の立場から見ると、許されないというか、純愛ではなくなってしまうのですね。
うーん、やっぱりファンタジーの世界なのですね。

また、子どものころのシーンがかなりの場面を占めており、せっかくの玉木 宏と綾瀬はるかなのだからもっと色々見せて欲しかったな。という気もします。
映画の撮影は、北海道 栗山町、当別町で行われているそうです。

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