キングオブカルト石井輝男監督が江戸川乱歩の「盲獣」と「一寸法師」を独自の視点で融合させた作品。残酷、怪奇、ファンタスティック、イリュージョンが渦巻く暗黒変態カルトムービー。2005年8月12日に亡くなった石井監督の遺作でもある。
まさしく、カルトムービーの王道を行く作品で、この手の世界観が好きな人は満足できるのではないかと思います。
キャスティングも異色で、リリーフランキー、橋本麗香、丹波哲郎、及川光博、しゅう(シャ乱Q)に加え、塚本晋也、園子温、中野貴雄、熊切和嘉、手塚眞という映画監督も出演。
推理小説家の小林紋三(リリーフランキー)は、知人の妻 山野百合枝(橋本麗香)から、娘が行方不明になってしまったことの相談を受ける。
小林は、友人の明智小五郎(塚本晋也)に捜査の協力を依頼をするのであるが、同時に美女が誘拐され殺されるという猟奇殺人事件が世間を騒がせる。
そして、犠牲者のものだと思われる手が発見され、その手には、行方不明の娘がつけていた指輪がついていた・・・。
ストーリーについては、江戸川乱歩作品を掛け合わせたものになっているんですが、むしろ、「こんなの映画であり?」と思わせるような猟奇シーンや変質的な犯人を描く、エログロ前衛芸術ないかがわしく、インチキ臭くて、サブカルチャー的な演出がカルトさを際立たせている。
さらに、持って行き方次第では視聴者をびっくりさせるようなレトリックがストーリーにあるんだけれど・・・そこにはあまり時間を割いておらず、むしろ説明的であったりしてる。
でも、前衛芸術舞踊のような殺人シーンなどは、しっかり長時間の尺を割いちゃってるバランス感覚も「さすが」といわざるを得ない作品であったりします。
また、この作品は、ハウスプロダクション「石井輝男プロダクション」による低予算映画で、同社が取り組んだ極め付きの低予算映画であり、映画監督・脚本家養成学校の生徒がスタッフの多くを占めており、プロフェッショナルでないデティールというか「素人くささ」も「カルト」いわれる由縁かもしれない。
出演者についても公募雑誌で募集され、ほぼ素人な女優も恥じらいオーラを発散しながら脱いじゃったりするので、素人モノAVじゃないですけど、妙なエロチックさも醸し出されています。
ちなみにこの作品ですが、少し前にも週刊誌などで話題になったように、民主党の小沢ガールズといわれている、田中美絵子衆議院議員も女優 菊地美絵子として、痴的なお遊びに戯れ、殺人事件を目撃してしまうお金持ち風の奥様を演じています。
橋本麗香の昭和女優っぽい雰囲気や、新人美少女 細野佑美子、ちょっと可愛い系のももか なども出演しており、女優陣の見ごたえとしては、結構良かったりします。




