満島ひかり主演のガールズラブ映画。安藤モモ子監督作品。
レンタルDVDで、主演と監督で選んだ作品なんだけど、女子同士の恋愛ものと言うか・・・むしろ青春映画。
異性、同性、恋愛、友だち、将来、仕事、生き方・・・二十歳を過ぎた頃、今までと変わる色んな事がある。家族のなかの自分から、社会のなかの自分という分量がとても増え、そんな上手く行かない現実にもがきながら進む二人の女性の青春映画と言えるかな。
物語は、大学生のハル(満島ひかり)は、異性との付き合いが分からない不器用な女子。付き合っている彼氏はセックスの事しか頭になく、浮気性。
そんなハルがカフェでリコ(中村映里子)という女性に声をかけられる。理由は、ハルの事を素敵だと思ったからだと言う。
そして、「気が向いたら電話してね」とコースターに電話番号を書いてハルに渡した。
何故かリコの事が気になったハルは、ある日、電話をかける。リコの仕事は、事故や病気で手や体の一部を無くした人の部位を作るメディカルアーチストだった。リコは、仕事を早々と切り上げハルとデートし、実家に連れて行く。
そして、リコは、ハルの事が好きだと告白する事から物語が展開する・・・。
リコは、バイセクシャルと言う、自分のなかの自然的でないものと社会の矛盾に対峙する。
一方、ハルの場合は、自分勝手な彼氏との付き合いに嫌気がさし、その時にリコから告白されることにより、「女性同士の恋愛でも人間として好きならいいのかも。」と思うのであるが、ハルが抱えるのは、むしろ「人と付き合っていく」事に対する不器用な自分であった。
そんな感じで、ハルもリコも現実に対する閉塞感を抱きつつ、お互いのぶつかり合いや相違から、それぞれが自身を直視する戸惑いをもたらしながらも進んでいく感じ。
作品の雰囲気は、男子から見ると、何が楽しいのか分からない日常的なシーンも多い。
女の子同士で手を繋いだり、頬がくっつく程に近付くとか。「女子である自分好きで、女子が好き。」みたいな感じです。
また、急に生理になるシーンだとか、女性のトイレシーンとか、女性目線の日常的な生々しい場面もあり男性から見ると少々戸惑ってしまいます。
リコのような同性愛に関する個人的な意見なんだけれど、一般的に人間って生まれてきた体、男とか女とか生理的な機能に基本的に合わせられるのじゃないかな。と思う。
それが何らかの理由と言うかこだわりで、できない人もいるというような気がするんだけれど、違うかな。
自分は男なんだけれど、もしも生まれてきた時、女の子であったら女で過ごせそうな気もするし、生理的に男だから、男として生きているだけで、それほど自分の性に対するこだわりも無いように感じてしまう。
作中にリコがハルに「お月様ってまん丸になるけど月に一回だけだよ。あとは欠けているんだよ。欠けている月も綺麗だよ」と言うシーンがある。それは、自分自身を比喩した言葉だと思う。
「カケラ」というタイトルから、誰もが何かが「欠けていて」それが普通の事。と言うメッセージだと思うのだけれど、登場人物の世代では、その欠けていることは、とてもコントラストを感じる時期だと思うし、それを美しく感じると言う感性には共感する。
また、映画、テレビで大人気の満島ひかりが、こういった優柔不断で微妙な女の子も演じられるんだと思ったし、オーディションで選ばれた中村映里子の男性の無骨さを跳ね返すような凛とした潔癖感も印象に残りました。




