地獄でなぜ悪い

気付いたら公開が終わってしまっていた園子温監督の「地獄でなぜ悪い」が新作レンタルになっていたので、TSUTAYAでレンタルして見ました。
B級映画なら途中で落とし所を見失い墜落するようなアンダーグラウンドなストーリー。なのに最後まで走り抜いた感じが園子温監督らいし作品。

また、豪華キャストのコメディを馬鹿ストーリーで「映画にしちゃった」感もスゴいところ。堤真一のアヒルくちびるが個人的には必見でした。

平田(長谷川博己)と佐々木(坂口拓)たちは、中学生の頃から映画を撮り続けている。平田は、最高の作品を作れるなら死んでも良いと思っている。しかし、30歳近くになっても真面に映画を作る事も出来ず、未だに夢を追い掛けている。そんな、平田に佐々木は、もう着いていけないと思いはじめている…。

売れない女優ミツコ(二階堂ふみ)は、武藤組 組長(國村隼)の娘。しかし、彼女は、映画の撮影の途中で男と逃げてしまった。

ミツコの母(友近)は、刑務所に服役中である。この母が間も無く出所する。武藤は、出所した時に娘が女優として立派に成長した事を見せると話していた。

何としてもミツコを探し出し、撮影に復帰させたいと思い、やっと探し出したのであるが、撮影は既にクランクアップ寸前。
仕方なく、自分たちで映画を作る事となる。せっかくなので、対立する池上組への討ち入りを映画にしてしまおうと無謀な企画になっていく。

そして、偶然が重なり合い、平田が監督を引き受ける事となるのだか…。

普通は、「起承転結でハッピーエンドとか悲劇の余韻とか、そういうモノ。」を映画には期待してしまう。だけど、主役も良い人も最後まで生き残るか分からない。そんな「予定調和しない」「期待を裏切る展開」は、この作品でも健在です。「ふつう映画って、こうでしょ」と思いがちな固定概念を吹っ飛ばすような映画の幅広い表現力というか、懐の深さみたいなものを感じさせる。

ラストの主人公が疾走しつつ余韻を残す感じは、かつての日本映画の不安定で混沌としたギラギラ感を感じさせる。
ここの場面は結構好き。

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