監督・脚本 宮藤官九郎でSMAP 草なぎ剛が作品のキーマンとなる作品。僕の大好きな皆川猿時も出ている。
男子中学生の毎日は、学校、部活、コンビニの繰り返し。閉塞した現実の中、高まる性欲にともなう不完全燃焼感。
飛躍する少年の妄想は、かつて男子中学生だった人にしか分からないコミカルで自分本位な欲望ワールドが広がっていく。そんな恥ずかしくて表に出せない男子特有のメモリアルな気分にさせてくれる作品。
団地に住む中学生 円山克也(平岡拓真)は、思春期を向かえ悶々とした日々を過ごす。そして、自分の体がもっと柔らかかったら、快楽の世界に行けるのに・・・と、自主トレに励むうちに妄想の世界にトリップするようになってしまう。そして、同じ団地にシングルファーザー 下井辰夫(草なぎ剛)が引っ越してくる。
ある時、周辺で殺人事件が連続して発生する。
克也は、下井が殺し屋なのではないかと妄想し始め、さらに団地の住人たちを怪人などにして妄想を膨らませるようになる。そして、そんな子どもじみた妄想をノートに書きとめるようになる・・・。
男の動物的な性への衝動と妄想は、女性には理解できない世界かもしれません。
この頃の、性的な願望と発想の稚拙さは、思春期特有のものでもあるけど、本質的に大人になっても持っていたりもします。
しかし、妄想をしているのは、少年だけでなく、女性もそうなんでしょう。
基本的に愛されることが好きで、少女の頃からそういう女性的な部分は持っている。
妹の同級生が、まだ小学生なのに二股を掛けて、男の子の気持ちを弄んだり、恋愛をしたいだけの韓国ドラマ中毒の母親も相手の出稼ぎの韓国人のこととか関係なしに、「ただ愛されたい」という気持ちをぶつける。
こういった、女性の極端な嫌な部分と言うのは嫌いな人は嫌いなんだろうな。
作品の小ネタ的(といってもかなりの部分を占めているが)に団地の人々を戦隊シリーズに出てくるような悪役怪人やヒーローに仕立てる、きめ細やかなくだらない内容は、「あまちゃん」的な妄想的ストーリーを思い出してしまう好きな演出です。
作品は、後半に行くに連れ、下井の悲しいエピソードなどにより急にシリアスな展開になっていく。流れ的には、少しミスマッチな展開のようにも思えるが、作品の意味づけとしてはスパイスが効かせている部分とも言えるかな。




