映像製作会社で働く岸田智也(市原隼人)は、要領が悪く、先輩社員からどつかれる毎日。
ある朝、智也は、不思議な虹を見た。
その奇妙な虹は、かつて佐藤あおい(上野樹里)と一緒に見たことがあった・・・。
そして、その日、あおいが飛行機事故で死んだという連絡を受ける。
あおいは、智也の大学時代の同級生で、元同僚でもある。
二人の出会いはとても奇妙な出会いだった。
大学の頃、智也は、あおいのバイト先のサユミ(鈴木亜美)のストーカーだった。
しかし、あおいに何とかバイトを変わって欲しいと、付きまとう智也のバカバカしさに、二人は打ちとけ合っていく・・・。
そんな時、ふと夕焼け空を見ると、奇妙な虹が広がっていた。
そして、ある日、あおいは智也を映画サークルに誘い主演にするという。
作品名は「THE END OF THE WORLD」。
しかし、共演の今日子(酒井若菜)が智也とのキスシーンがどうしても嫌だと泣き出してしまい、結局、智也とあおいが共演することとなる。
智也は、この映画をきっかけに今日子のことを好きになってしまい、あおいにラブレターの代筆を頼むが、結局、今日子に振られてしまう。
二人は、そんな経緯から何でも話せる友人になっていた。
ある日、智也は、夏祭りにあおいを誘う。
しかし、あおいは、妹のかな(蒼井優)と一緒に行くのでと断るが、一言もしゃべらないなら、三人で行っても良いと言う。
かなは、目が見えないのだった。
しかし、あおいが少し席を外すと、かなは、突然、智也に話しかけてきた。
かなはすべて知っていたのだった。
卒業すると、あおいは、映像製作会社に就職するが、上司の樋口(佐々木蔵之介)から海外で働くことを勧められ、渡米することを決意する。
その頃、智也は、いまだに就職が決まらず、卒業後、就職もできずフリーターだった。
あおいは、智也を勤めている会社に誘うが、しばらくしてからロスアンゼルスへと飛び立ってしまった・・・。
失ってから分かる一番大切なもの。ピアノの音とともに流れる、苦く、せつない悲しいラブストーリー。
いつも、あんなに近くにいたのに・・・伝えたかったのに勇気が無くて言えなかった「好き」という言葉。
そんなもどかしさや思いを、回想録のように、美しくナチュラルな映像で流れるように綴っている。
主演の市原隼人の若い子にありがちなデリケートの無さ、女心が分からない未熟さ・・など良い味を出してる。
薄っぺらさとか、勇気の無さとか、余裕の無さとか、優柔不断さ・・・みたいな、不甲斐無い男子を上手く表現してる。
一方、上野樹里は、男勝りで、強がりで、サバサバしてあっさりとしているけど、寂しがり屋で臆病な女子を好演。
何気ない日常生活の時間が瑞々しく映し出され、ストーリーも丁寧に積み上げられた構成です。
また、岩井俊二プロデュース作品ということからか、映画の中で主人公たちが自主映画の撮影で使った公園や、歩いていた土手、アルバイト先のレコード店などのロケ地は、「リリイ・シュシュのすべて」や「花とアリス」などでも多数ロケに使われた栃木県足利市だそうです。




