運命じゃない人

ビデオレンタルで何度も手に取りつつ、パッケージデザインからして、とても退屈そうな感じがしたので、気になりながらも見なかった作品なのですが、見てみると・・・すごい良くできた作品でした。

主人公 宮田武を演じる中村靖日は内田監督が「CGみたい」と揶揄するほど顔に対して肩幅が異様に小さい!まったく冴えないサラリーマンを上手く演じています。

この映画は、主人公 宮田を中心とした一夜の出来事をそれに関わる人たち、親友の探偵 神田(山中聡)、元恋人 実は詐欺師 あゆみ(板谷由夏)、レストランで出会った桑田真紀(霧島れいか)、元恋人 あゆみの彼氏で暴力団の組長 浅井(山下規介)のそれぞれの視点で、それぞれのストーリーを物語にしているものです。

人の良い宮田にとっては、平凡な日々にちょっとした刺激があった一夜だった。
恋人に振られた彼に対して、親友 神田が食事に誘い、そこで婚約者と別れ、家を飛び出して来て一人で食事をしていた桑田真紀と出会う。

真紀は、泊まるところも無く、宮田のマンションに泊まることとなり、すっかり有頂天の彼なのであるが、そこへ急に元恋人のあゆみが現れることにより、真紀は、出て行ってしまう。
タクシーを追いかけ、やっとのことで彼女の携帯番号を聞き出すことができて大喜びする。

誰にでもありそうといえば、ありそうな一夜なのであるが、この何気ない主人公 宮田の出来事の裏側には、取り巻く関係者たちの人間の裏側というか、お金、欲望、ウソ・・・などが渦巻いていたのです。

結果的に宮田は何も知らず、出来事の平和的な側面しか知らなかったわけですが、その背景の様々なストーリーがまるでルービックキューブのように組み合わせられており、ドキドキしながら見ることができました。

後で知ったのですが、この作品は 第58回カンヌ国際映画祭で、フランス作家協会賞など4賞を受賞し国内外でも高い評価を得ているのですね。

ちなみに意外と変なところで努力する暴力団の組長の山下規介は演出家ジェームス三木の息子さんらしいです。
気になる主人公を演じた中村靖日は、「雨よりせつなく」「恋は五・七・五!」などの作品でも、本人は普通のつもりにしてても、画面に入るとどこか変な風貌を見ることができます。

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