リンダリンダリンダ

この映画は強烈な印象が残るものではないが、心に染みいるように残る。

高校生活最後の文化祭に向けて、オリジナル曲の練習を重ねて来た芝崎高校軽音楽部のガールズ・バンド。

ところが、本番まであと3日と言う時になってギターの萠(湯川潮音)が怪我で、ヴォーカルの凛子(三村恭代)が喧嘩で抜けてしまう。
残された、ドラムの響子(前田亜季)、キーボードの恵(香椎由宇)、ベースの望(関根史織)。

ある日、恵は凛子と口論となった勢いで韓国人留学生のソン(ペ・ドゥナ)をボーカルに誘う。

彼女等が文化祭に向けて演奏する事にしたのは、ブルーハーツの「リンダリンダ」。

ソンは、日本語もまともに話せないのにボーカルを承諾するが、彼女の歌は、かなりひどくて、はたして文化祭までに歌えるようになるのか心配なほど。

留学生としてソンは、担当の先生と日韓交流展示を文化祭で行う、どこかあか抜けない模範生のような存在であったがバンドの仲間とともに「どぶねずみみたいに~」と叫び練習に勤しむ。

はたして彼女たちの演奏は文化祭で成功するのだろうか。。。

思春期のダルさ加減、日常的な映像はどこか自分もその映像の中に居たように感じる。

この映画が、深く心に受け入れられるのは、何気なく映っているように思える風景や時間が、その時代には掛け替えのない大切な空間だったからかもしれない。

「リアリズムの宿」「ばかのハコ船」「くりいむレモン」など独自の時間感覚、セリフの間を持った作品を制作してきた山下敦弘監督の青春映画。

第79回キネマ旬報日本映画ベスト・テン第6位、第27回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第5位、第1回日本映画エンジェル大賞受賞作品。

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