半落ち

人間は誰のために生きているのか?自分のため?家族のため?容疑者である主人公 梶(寺尾聡)を通して周りの人たちが自問自答をしていると原作者は、この作品の輪郭を述べていました。

「半落ち」。舞台は取調べ室や判廷でもあるので、推理・ミステリー調の作品を想像しました。しかし、検事や警察、ジャーナリスト、野心家の弁護士たちが、梶の空白の二日間の謎を追求する中で、梶という純粋な人格、存在に触れて変化していくヒューマンドラマといってもいいでしょう。
罪悪感、焦燥感、野心など・・梶を取り巻く登場人物の現状が梶の空気とも言えるような存在で、優しさを取り戻して行くような気がしました。

キャストは、主人公クラスが結構出ており、その人物も掘り下げられているので(まさに小説調ですね)深い作品に仕上がっています。
警察映画を通じてヒューマニズム映画を作り上げたという感じです。梶の結論の出し方については共感はできなかったのですが(私と同じように思う人も多いと思います)そういった意味で最後の裁判官の判決は、この作品全体の答えなのかもしれません。

極めて個人的に気になる点が2つありました^^;
①梶(寺尾)の蛾の触角のような眉毛。私の周りに梶より太い眉毛の人を見たことが無いので感心した。
②梶が守ろうとしたラーメン屋の少年が良い子過ぎる。歌舞伎町でラーメン屋で働いている・・・東京に住んでいるわけでない私が言うのもなんだが、やはり金髪、ピアスとかしてそうだ。

丁寧に作ろうとした分、現実によくある不可解でアンバランスな部分まで削ぎ落としてしまったのかな・・。とは考えすぎかな。
変な点ですが、素直な感想です^^;

おすすめ度